園芸福祉を始めよう

花や野菜を育てて、みんなで幸せになろう。
一言でいえば、これが園芸福祉である。
 私たちはこれまで、お金をいっぱい持つことで、幸せを得ようと考えてきた。 いわば、経済福祉である。
 私は、これからは環境福祉の時代だと考えている。より良い環境のもと、豊かな自然や歴史文化とふれあいながら、ゆったりとした時間を過ごす。しかもそれは、色んな仲間たちと交わる楽しさ込みの幸せだ。
園芸福祉は、環境福祉施策で最良のもの。大きなムーブメントに育って欲しいと願っている。
特定非営利活動法人 日本園芸福祉普及協会 会長 進士 五十八
(東京農業大学教授 前学長)

いま、なぜ園芸福祉 〜家庭のガーデニングから、地域のファーミングへ〜
2002年に当協会が実施した首都圏主婦を対象にしたアンケート調査(550サンプル)では、草花の栽培やガーデニングは90%以上の家庭で行われており、地域への花や緑の普及活動には80%以上が何らかの関心、生活者が参加して交流の輪を広げていく活動には60%強が参加意欲を持っています。
家庭内で草花を栽培し楽しむ段階から、食や老後の健康保持、近隣交流、さらに街づくりや都市と農村の交流など、暮らしの幅広い分野に積極的に生かし役立てたいとの期待が伺えます。

園芸福祉活動の目的
青空のもと、様々な場所で営まれる植物の種子〜発芽〜成長〜開花〜結実〜収穫というプロセスに幅広い年代の人々が参加して、植物と接し栽培する楽しみや喜びを共有することが園芸福祉活動です。

活動の分野と可能性
園芸福祉の活動は、代替治療の分野から環境保全や地域・街づくり、さらに、情操教育や生涯学習、高齢者や障害者福祉まで、幅広い分野での活用が考えられます。それも、それぞれの家庭ばかりでなく近隣や地域社会なかで、人々と交流しながら、楽しい時間の過ごし方や、それを体感できる場所や空間を作りあげていく活動です。
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園芸福祉全国大会の開催

園芸福祉の全国的な普及を目指し、農林水産省、厚生労働省、全国農業協同組合中央会、地元の県や市などの後援を受け、地元実行委員会と共催で開催しています。

・ 第1回:2001年11月 三重県
・ 第2回:2002年11月 長崎県
・ 第3回:2003年08月 北海道
・ 第4回:2004年09月 静岡県
・ 第5回:2005年10月 福岡県
・ 第6回:2007年10月 岐阜県

シンポジウム・研修会の開催
当協会の活動を広く認知・理解を高めると同時に、園芸福祉の社会化を目指し、各地で展開されている先進的な活動事例・協会認定の初級園芸福祉士の実践事例の報告などを通した意見交換や交流の機会も設けています。人・実践の場づくりなどを含め、園芸福祉活動が都市や農村など幅広い地域で普及・実践につながる情報発信の場となっています。

現地視察研修の開催・地域協働活動
国内ばかりでなく、海外の有機栽培や各種福祉活動に取り組んでいる農場、市民農園や園芸活動を導入した施設、住民参加で地域緑化や高齢者・障害者福祉に取り組んでいる地域などを訪れ、植物や園芸を通じた園芸福祉の地域づくりへの海外視察研修も行っています。また、地方自治体などでの普及・啓発活動への講師派遣、ロータリークラブなど地域団体との協働活動も展開しています。
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初級園芸福祉士養成講座の開催

園芸福祉活動の普及・啓発とあわせ、園芸福祉士の養成や園芸福祉に関する基礎知識や実践ノウハウ修得を目的とした講座を開催しています。初級園芸福祉士養成講座は、園芸福祉の実践活動を地域のなかで円滑に推進するうえで必要と思われる全般的な知識や実践ノウハウを修得してもらい、地域に根付かせ、大きな輪に育てていく役割を担える人材の養成を目的としています。協会所定の20〜24時間のカリキュラムを修了した受講者は、初級園芸福祉士の認定試験の受験資格が得られます。講座開催は、協会の主催、地方自治体や大学の公開講座との共催など全国各地で行っています。

園芸福祉士資格認定制度
現在は、初級資格だけですが、資格の認定にあたっては、協会認定の初級園芸福祉士養成講座を修了した受講者に対して、年1回開催する(毎年2月)資格検定試験を実施しています。試験に合格、資格登録手続きが完了した受験者を認定しています。2003年には約200名、2004年には約400名の初級園芸福祉士が誕生、31都府県で実践活動を展開しています。
資格登録後は、フォローアップ研修などを含め、初級園芸福祉士の地域での活動を支援するためのシステムも充実させています。また、将来的には、初級園芸福祉士の活動成果を踏まえて中級・上級の資格も整えていく計画です。
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2003年10月に、厚生労働省・農林水産省・国土交通省・環境省・林野庁の5省庁連携で実施した「健康増進プロジェクト」の調査事業を受託、また、協会独自の調査として、2002年4〜5月にかけ、首都圏主婦550名を対象に、「家庭のガーデニングから、地域のファーミングへ〜園芸福祉への関心と可能性を探る」をテーマとしたアンケート調査を実施するなど調査・研究活動も活発に進めています。
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協会の福祉・教育・医療・農芸・園芸・都市計画などの多彩な執筆陣により、園芸福祉の概念と領域、対象と目的などが分かりやすくまとめられた園芸福祉の入門書ともいえる「園芸福祉のすすめ」(創森社/1,600円・消費税込)を2002年4月に出版しました。
さらに、2004年6月には、実践を考えている方々へ向け、全国で展開されている24の実践事例をまとめた「園芸福祉をはじめる」(創森社/2,000円・消費税込)も出版しています。
また、会員や関心者に向けた会報誌「園芸福祉NOW」、初級園芸福祉士の提案プログラム集の発行などにより、会員の情報交換や活動報告、先進事例を紹介しています。