【第一分科会】青少年の心を育てる園芸福祉活動

テーマ:園芸活動を通して情操面や青少年の生きる力を育むことについて、
総合学習などの事例を基に話し合う。

■ジュニアサッカークラブFC Allez(アーレ)代表:設楽 力氏 ★コーディネーター

zenkoku09_d_clip_image002  幼稚園から、今は大人までやっているサッカーチームの代表を2005年から務めている。サッカークラブの中で園芸福祉活動は、気ままにサッカー以外でも楽しめるなってことぐらいの感覚で参加してもらっている活動である。
それを、ビバキッズスポーツクラブという本体をつくり、サッカーとはまた別の事業ということで、園芸福祉の部門をつくった。種からまいて収穫して味わうというトータル的なプログラムが子供たちには良いと考え、農園体験を中心にやっている。
今のところ、その人・物・金も充実したクラブづくりができている。子供たちもすくすくと成長して、クラブを去っていった子供たちもまた手伝いに戻ってきてくれ、生き生きとした週末を送っている。

■江戸川区立南篠崎小学校すくすくスクールサポーター:栗原 俊夫氏
zenkoku09_d_clip_image002_0000 南篠崎小学校の近くにある子供たちが考えた150以上の候補から選ばれた「みんなニコニコみどりの畑」。以前は雑草だらけの困った空き地だった。
調べてみると、東京都の所有で区に管理が委託されていることがわかり、区に話をすると、すぐに整備をしてもらえることになった。
空き地ではなく、何かうまく活用していくことができないだろうかという声が上がり、学校、すくすくスクール、共育プラザが共同で畑として運営、地域のボランティアも協力してくれることになった。
子供たちも畑づくりに参加、元気な野菜に育ってほしいと願いを込め暑い中、一生懸命草むしりもする。また、親からは、普段見られない新鮮な笑顔がすごく見られるのと、新しい発見をして、虫を見つけたり、収穫したりして喜ぶ笑顔が見られるのが一番うれしい。
自分たちで育てた野菜を収穫して食べる。それは子供たちにとって、とても貴重な体験。多くの人たちが協力し合って、荒れていた空き地は、子供たちが農体験ができる場所になった。

■世田谷区立奥沢小学校教諭:石黒 眞史氏
zenkoku09_d_clip_image002_0001  小学校の中でもう少し生き物を育てることを考え直したいと思い「花いっぱい、笑顔と元気もいっぱいの小学校づくり」に取り組んでいる。
活動の内容は、授業のカリキュラム内のクラブ活動、45分間。月曜日の6時間目に設定している。現在は6年生が4名と5年生が5名、そして4年生が5名の合計14名。
4月~6月は野菜や花の種まき。7月には、育ててきた物が収穫できる時期になるのでトウモロコシや枝豆、そしてミニトマトなども1人1鉢ずつ、大きく育ち、大喜びして子供たちと収穫した。
秋は、落ち葉を集めて堆肥づくり、腐葉土づくりもしている。1月~3月は冬の野菜を収穫しながら、サヤエンドウなどを植える。サヤエンドウの味噌汁をつくって、クラブを見学しに来た子にふるまいながら、来年もどうぞこのクラブに入ってという発表会をしている。
種から育てる楽しみというのは、先生たち、ほんとうに今忙しい時代だが、それでも子供と一緒に水をやったり、虫がいるけれど、どんな虫なのか、子供と話をするきっかけにもなるわけなので、教育の場であることを考えて、これからも園芸がどう学校教育にかかわれるか、勉強していきたい。

■長岡市役所緑化推進指導員:島峰 悦子氏
zenkoku09_d_clip_image002_0002 花づくりは人づくりである、人づくりは町づくりであるというのが長岡市の考え方。「幼少期からの関わりが大切である。豊かなこころと感性を育む」という思いで、いろいろなプログラムに対して助言してる。
岡南保育園は、マイポットをつくることがとても上手、園児が色を塗って先生と共同でつくり、地域のお年寄りと一緒に植え込みをする。一番目の花が咲いたら、自分のが一番だっていうので大変。
子供たちが朝行ったら、お花に「おはよう」って挨拶することが大事、まず、そこからあいさつをすること、花の名前を覚えることもやはり大事だと思う。
保育園も小学校もそうだが、一人一鉢運動をやってくださいねと話している。自分のものとして、自分の名前のついたものというのであれば、管理できる。
北部保育園は、種まきからということで、発芽の感動がすごく大切だということから保育園でも種まきを勧めている。年齢に合わせていろいろな種まきができるようになる。
食育は育てるところからということで、いろいろな物を育ててもらっている。一番人気は枝豆、どこへ行っても同じ、2番目、スイカである。子供たちには、育 てることから収穫して調理・加工することまで進めている。「トマトできたらどうする」って聞くと自分が食べるっていう子はほとんどいない。自分の育てた物 を自分の家族にと答えが多い。

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